前提
彼ら二人には隠匿設定が存在します
これらは今後発露される可能性はありますが、原則として隠されています
PL向けに隠匿部分も記載してありますので、気になる場合はご確認ください
但し発露前にRPで触れられても反応できなかったり、敵対する場合があります
これは嘘吐きの物語
未だ幼き魔王に指揮が執れるはずもなく、王は間も無く勇者に倒される、
『お前は生きたい? 死にたい?』
『俺は死にたくない。そっちだって子供のまま死にたくないだろ』
筈であった、のだが。
『逃げようか、こんなクソみたいな世界から』
不幸にも勇者の血を継いでいた混沌悪の一声で、全ては掻き崩されてしまった。
大衆を嫌う勇者は、こうして純真な魔王を誑して異世界転移を行った。
そして互いに自由を得た二人は全く名も知らぬ世界で悠々と暮らしている。
『ラナはリオに名前もらったよ。だから幸せ、ラナはひとりでがんばれる』
『これで自由だ、血も名も無しで力だけがある。何やったって俺は縛られない』
これは嘘吐き同士の物語
嘘を嘘で塗り重ね 真を嘘で塗り潰し
ただひとつ残された嘘の話
種族 |
魔族(半妖魔) |
|
性別 |
男 |
年齢 |
13 |
所属世界 |
幻想→現代 |
「ラナはラナで、おうさまだよ。魔王なの、もうやめちゃったけど」
「ビー玉、ころころ、きれい、きれい。赤いのと青いのが好き、リオとラナの同じいろ!」
「ラナ、憶えるのが苦手だから、すぐぽかんってわすれちゃう。ちょっと、さびしいよ」
詳細
まおうくんじゅうさんさい。ぴよぴよ。
一人では何もできないように見えて、強力な反転の魔眼をもつ。
でも制御がうまくいかないから普段は使わない。
まるで光を帯びたような瞳は美しく、良質の触媒として狙われることもある。
反転の魔眼
・正確には反転壁の魔眼。物量や干渉等の全影響を反転させ叩き返す透過壁
・ラナはこの魔眼制御に失敗しやすく、使用中は瞳が赤紫色に変わる
・制御失敗は壁が瓦解したり、影響が逆反転して全て自分に向かったりと危険
隠匿設定
下記の設定は隠匿されています。これはPL向けの記述ですのでご注意ください
・リオの実子であり、彼が父であることには気付いている
・父の願いを叶えたい一心で隠している。だが、その願いが何であるかは知らない
・魔眼制御に失敗するのは本当。あることが理由で精神面の成長が進まないのが原因
・同族である妖魔達に利用され、洗脳と改造を繰り返された無垢なる兵器
本人も知らぬ間に王ではなく武器として弄られた身体は余命あと数年しかない
・兵器であるため、本人の戦闘能力はずば抜けて高い。但し、彼が“幼きもの”である限りは適用されない
彼の姿は本来のものではなく、彼には隠された姿が存在する
彼、グラナトは兵器である。しかし、彼の身体は世界転移により歪んでしまった
道具であるべきものが人間となり、自我を得てはならぬものが名前を得た
彼が何時か自身の『武器としての名』を取り戻した時、それが彼の正しき姿をも取り戻す切掛となるだろう
種族 |
人間 |
|
性別 |
男 |
年齢 |
23 |
所属世界 |
幻想→現代 |
「お生憎様、お前は俺に逆らった時点で“悪”だ。じゃ、死んでよ」
「すっげー数殺したしさー、一々殺した奴の顔と名前憶えとくなんてただの愚行だと思わない?」
「気をつけなよ? 俺はお前が思うよりずっと気色悪くて汚くて、とんだ大嘘吐きなんだからさ」
詳細
齢二十三、何代目かの勇者。今では魔王の飼い主。
赤銅色の拳銃を武器として扱い、他にも鋼線や針といった暗器を用いる。
性格面においても“勇者”とは掛け離れた混沌悪。
非情かつ独善的で、自身に逆らうもの全てを悪と称しては狩りに徹する。
弱点だからって隠してるけどビビリ野郎です。音と脅かし系ホラーに弱い。割と泣くタイプ。
赤銅色の拳銃
・“せかい”から賜った魔導具。因果を捻じ曲げ、着弾対象に心身変調を発症させる
・魔力を一切持たないリオが唯一所持している、妖魔に対する明確な反撃手段
・生死の指定(確定死、蘇生)はできない。毒や忘却等、他変調の強度は指定可能
・他者では扱えない。“契約”に基いており、発砲する度に代償を支払う必要がある
隠匿設定
下記の設定は隠匿されています。これはPL向けの記述ですのでご注意ください
・ラナの実父であり、“せかい”との契約者の一人
・契約内容は「二度の時間転移」、恩恵は「専用の魔導具」、代償は「血縁者の記憶」
・本来は発砲する度に血縁者、即ちラナの記憶が薄れるが、
彼は契約の穴を突いているため、現状は「自分の事だけは忘れない」ように仕込んである
・契約時に相手が義務的な対応しか行わない事を見破り、嘘を並べ立てて『恩恵の重複』を行った
追加恩恵は「欺瞞の魔眼」。術者が発した言葉が世界における“嘘”となる因果干渉の特殊な魔眼
本来は管理している“せかい”しか持てないそれを無理矢理口八丁で奪い取った。なんてやつだー
・嘗てラナに恋をしたが、短命のラナは数年後に死亡。救出には血縁の血が必要だったが、親は死に不可能だった
それを回避しようと取った行為は――『ラナの母を奪い自分の子としてラナを産ませる』という強引極まりないもの
その為に一度過去へ時間転移し、ラナの母を寝取って子を産ませ、颯爽と今度は未来へ時間転移
結果、『自分と血縁関係にある』ラナを手に入れ、彼を誑して異世界転移を行わせることで完全に奪い去った
・本来の彼は弱く、力もなく、平時ですら一般人のラインに立てない
それを補い、無敗の勇者として立ち続けたのは、偏にその魔眼による力である
・しかしそれでは成り立たない。彼の『グラナトに恋い焦がれるまでの時間』が成り立たない
その時の彼は何故魔王の城へ入れたのか? 彼は何故死なずにいられたのか?
“せかい”と契約する前、彼はどうやって妖魔が蔓延る世を生きられたのだろうか
・それは彼が本来の勇者を利用したから
彼は勇者、即ち自身の実兄を利用し、緊急時の影武者として生きることを選んだ
無論本心から望んだものではない。その時点で、兄の栄光を奪い取る算段は立てていた
魔力も持たぬが舌だけは回った彼は、初め兄の身代わりとして魔王の前に立つこととなった
万全を期すため、そんな理由で不意打ちを狙う兄の身代わりとなった
・作戦は成功した。魔王、即ちグラナトの母は予想だにせぬ暗殺で倒された
勇者にとって、唯一の誤算があるとすれば、 勝利の隙に仲間共々爆死させられたことだろう
・仕込んでいた爆弾一つで、呆気無く命は消し飛んだ
なんてことはない。王に勝った、その最大の隙は全ての防御を無に帰したのだから
血煙と欠片を撒き散らした、その光景に『次の勇者』は一人愚痴た
「馬鹿らしい。生半可な善意しか持たない兄貴の何処が勇者だっていうんだ」
・そうして、勇者は奥の小部屋で眠る魔王の息子と出会うのだった
善意に溢れ、正義を信じる勇者など存在していなかった
そんな些細で大きな真実に誰も気付くことなど出来はしなかった
これは初めから、嘘吐きと悪意で満ちた物語
“コノハ”
詳細
* 現在全隠匿 *
隠匿情報
・グラナトそのもの。正確には、グラナトから分離したもの
・ラナが世界転移の際、代償に捨て置かれた“ひと”としてのかたち
リオが望んだ『自分の愛したラナ』ではなく、『息子としてのラナ』でもある
・ラナに認識されない存在だが、認識された上で触れることで人格統合が発生
ひとつの『グラナト』という人物に“戻る”ことができる
現状の彼の願いもコレで、目的は『自分を取り戻すこと』
・リオのことを父親として愛し、血によって同じく欺瞞の魔眼を有している。
故に彼も父と同様に嘘吐き。しかし、父のように魔眼を隠しはせず、人前でも平然と使う
・この違いは、彼が『父とは違うことを証明したい』ための反発的な行動
一方、そこまで非道に染まりきれず、父と違い良心が根強く残っている、ということも示している
これは嘘吐きと■■の物語
『どうして死んだ、俺のせいか。俺がお前を求めたから』
亡骸を手に男は嘆く。黒く染まった細腕、伏せられたままの瞼。
『俺がお前の親を殺したからか。俺がお前の血を絶ったからか。なんだ、全部俺のせいだ』
『こんなもの理不尽だ、知っていればお前を死なせずに済んだじゃないか』
『君に問う。その心が抱えるものは世界への絶望か?』
◆
未だ幼き魔王に指揮が執れるはずもなく、王は間も無く勇者に倒される、
そして現実は残酷だ。この兵器には命を延ばす為の血が欠けていた。
「お前は生きたい? 死にたい?」
『足りないものは俺が持ってる、何もかも用意した』
「俺は死にたくない。そっちだって子供のまま死にたくないだろ」
『死なないでくれ、生きてくれ、俺を信じてくれた俺の愛しい人』
筈であった、のだが。
彼は素より勇者ではなく、それこそ魔王に相応しい傲慢な心の悪魔だった。
「逃げようか、こんなクソみたいな世界から」
『だから、後はこの手でお前を人間として飼うよ』
不幸にも勇者の血を継いでいた混沌悪の一声で、全ては掻き崩されてしまった。
唯一の幸いは、この場には既に嘘吐きしかいなかったことなのだろう。
大衆を嫌う勇者は、こうして純真な魔王を誑して異世界転移を行った。
この先二度と喪うものはなく、命は永らえ、世界は彼の嘘に気付かない。
そして互いに自由を得た二人は全く名も知らぬ世界で悠々と暮らしている。
否、未来は転じていた。何故なら、 子は親の嘘を知って受け容れていたからだ。
「ラナはリオに名前もらったよ。だから幸せ、ラナはひとりでがんばれる」
『貴方の願いがどんなものであれ、僕は貴方に尽くして死にたいのです、御父様』
「これで自由だ、血も名も無しで力だけがある。何やったって俺は縛られない」
『嘘だらけで騙してばかりの人生でも、お前だけは何も知らずに生きていて欲しいから』
これは嘘吐き同士の歪んだ物語
嘘を嘘で塗り重ね 真を嘘で塗り潰し
ただひとつ残された嘘と■■の話
誰もその真意には気づけない
一応の記載
「誇りなんて大それた事は言えないけど、大事な人は護りたいんだ!」
「リオ、今日は何食べるんだ? 食堂行かないか、俺がお金出すしさ」
「それが俺の心で求める事なら、この手は誰だって倒してみせるよ」
詳細
現勇者、フリオの実兄。そして本来の勇者でもある人物。
弟と瓜二つの身体はまるで分裂体のようだが、肝心の弟には恨まれ続け、その果てに利用され殺された。
一国家の騎士団長であり、飛び抜けた魔法剣の才能を持つ万能の天才。
彼自身が抱えていたものは底抜けの明るさと、弟への並外れた恋慕。
禁じられた近親愛。しかし、その想いは決して相手の心を理解することはできなかった。
生まれた時から彼らは一度たりと噛み合うことのない存在だったのだろう。